訪問記を読んだヨッシーからある話題をふられた。
「青春の台湾ラーメンとは『味仙』のことかね?」
むむ!困ったぞ。
なんてったって、アホな私は店の名前を覚えていない。
「はっ!?覚えてない?」
しかしヨッシーはそれ以上私を問い詰めたりしない。
翌週、ある物を持って来てくれた。
味覚で思いだせ!
ヨッシーからのメッセージだ。
まるで記憶をなくした味皇になった気分ではないか。
これを食べたら・・・
口から味仙の唐辛子ちゃんたちが飛び出し、踊り狂うかもしれない。
そしたらすべての青春の記憶を取り戻せる。
そんなイメージを膨らませていると、ヨッシーは一言だけ残して帰っていった。
「シャーシャーになるから気をつけてね♪」
・・・
シャーシャー麺。
いざ、実食!
おお、これか?
この味か?
想像以上にうまい。
後半にいく程辛くなる!
さらに辛くなる!!
もう答え合わせなどしている場合ではない。
ラーメンはいつだって真剣勝負だ。
このスープを飲み干せるのか!?
すでに口が痛い。
唐辛子ちゃんたちが踊り狂っている。
タップ!
そう、タップは早めが肝心だ。
スープを僅かに残した私はシャーシャーを免れた。
辛い食べ物にも随分慣れてきたね。
韓国修行の成果だ。
しかし・・・
食べ終えて尚、私の青春の記憶はあのボロいお店の雰囲気と辛さだけだった。